女医とも子の診察室

内科医。日々の気づき、生きること。自分の人生に取り組もう。

感情を味わいつくす。

 

まだ、去年の今頃の出来事です。
 
 夜になり、当時、4歳だった末っ子が
 
「寂しくなっちゃった」と
 
さめざめ泣き始めました。 
 
 
私は、「泣き止みなさい」とは言わずに
 
ただ、抱っこをして
 
「寂しくなっちゃったの?」と
 
トントンして気持ちが収まるのを
 
随分の時間、待ちました。 
 
 

子どもは、泣き止みそうになると
 
また、思い出したように
 
さめざめ泣き、
 
それをしばらくの間、
 
繰り返しました。 
 
 

そして  
 
どうやら感情を出し切ったのか
 
「寝よう」と言って
 
ご機嫌で歯を磨き、
 
トイレも済ませて
 
お布団に入りました。 
 
 


私たち大人はどうでしょう? 
 
寂しくなったり、哀しくなったとき、
 
どうしていますか? 
 

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 無理をしてませんか?
 

「すぐに、ポジティブ思考に切り替えよう!」
 
「そんな感情、味わいう必要はない!」 
 
 
 
そう自分に言い聞かせ、
 
無理やり明るく振る舞ったり、
 
あるいは感情を押さえ込んだり、
 
そういう風にしていませんか? 
 
 


感情にふたをしたとき、
 
その場では、あたかもそれが
 
消えてなくなったかのようにみえます。 
 
 

でも、
 
出てきたその感情は、
 
味わい尽くさなければ、 
 
消えることはないのです。  
 
 
 
そして、何かのきっかけで 
 
その感情が何度も何度も
 
かたちを変えて表出してきます。 
 
 
 
今度は” 分かりにくい感情 "として
 
扱わなければならないのです。
 
 
 

私は子どもが泣ききって、
 
そして自分で機嫌を直す姿をみていて、
 
大人だって、こうやって
 
泣いたり、悲しんだり、怒ったり、
 
時間をかけて、
 
ちゃんと味わい尽くせば
 
いいんじゃないか、って
 
思いました。 
 
 

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ポジティブなだけが人生じゃない
 
 
いつもいつも 
 
ポジティブに前進することだけが
 
人生の目的ではありません。 
 
 


人は、いろんな感情を味わい、 
 
それと共に時間を費やすことで、 
 
人生に深みが増すことだって 
 
十分あるのです。 
 
 
 
そして、
 
いろんな感情を味わったひとだから、
 
他人のそういうものにも
 
付き合うことができる。
 
少なくとも、
 
わかってあげることができる。
 
心から、優しくすることができる。
 
 
 
わたしは
 
後ろが透けて見えるようなひとには
 
なりたくありません。
 
 
 
口でいくら
 
「ポジティブ」「キラキラ」「ワクワク」と
 
言っていても、
 
反対のそれときちんと向き合っていないひと
 
むしろ、
 
痛々しいな。
 
 
 


焦って前に進むとか、
 
まばゆい未来を見ようとばかりしないで、
 
いま、
 
そこにある、
 
みたくない感情にも
 
きちんと向き合うこと
 
ひとはその人の深みが増すでしょう。
 
結果、周りのひとを許容することもまた、
 
できるようになるんじゃないかな?と
 
思います。
 

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たまには立ち止まろう
 
 
子どもがそうしているように、 
 
 大人だって、
 
好きなだけ立ち止まって
 
その感情を味わったら
 
いいのにな、
 
そんな風に思いました。
 
 
 
「忙しい」と思っているときこそ、
 
自分の感情にきちんと向き合ってみると
 
「忙しい」がなんだったのか、
 
わかるかもしれません。 
 
 
 
自分のことを無視してるから
 
忙しくなるのです。
 
仕事が多いから忙しく感じるのではなく。
 
やることが多いから忙しく感じるのではなく。
 
 
 
忙しいときこそ、
 
「ちょっとまて。なんだ?」と
 
自分と少しでも向き合うことができたら、
 
自分の扱い方はどんどん、
 
上手になっていくものだと思います。