読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

女医とも子の診察室

内科医。日々の気づき、生きること。自分の人生に取り組もう。

自分を大切にすること。

外来に、わたしと同い年の中国人の清掃員をしている女性がきました。

 

くたびれはてているのが人目でわかり、

 

髪の毛は白髪がたくさん混じっていました。

 

 

肩や胸がいたくて、下痢をして、

 

とにかくだるい、と訴えました。

 

 

問診中も、彼女はずっと

 

「はい、すいません」といちいち

 

詫びるのです。

 

 

誰に詫びてるんだろう?って

 

わたしは思いながら診察をしていました。

 

 

身体をさわると

 

背中も、肩甲骨も、くびも、頭皮もガチガチ。

 

おなかは筋肉もなく、冷えていました。

 

舌も胃が悪いようで、色がわるい。

 

生理の血液に、塊が混ざっていると。 

 

何より、目が。目が、おどおどしている。

 

 

診断は、” 瘀血の(血液の巡りが悪くなった)せいで、 

 

身体に症状が出ているので、 

 

漢方を処方しました。 

 

 

で、私が一番気になったのは、

 

彼女が全身から発してるメッセージ。 

 

「すみません、わたしなんか、生きてて。」 

 

 

もう、それを強烈に感じました。

 

 

 

きっと、私が想像する以上に、

 

苦労をしているのは確かなんだろう。

 

 

だけど、身体不調だから、ちゃん病院に来て、

 

診てもらおうとしているし、

 

食べ物だって、食べている。

 

うんちだって、出てる。 

 

生きようとしてるじゃない。

 

あなたの中心では。

 

 

なのに、「すみません、すみません」って。

 

私は、とてもそれが切ないというか、

 

何ていったらいいのだろう。

 

 

「あのさ、生きててすみません、とか言ってないで

 

自分のこと、ちゃんと大事にしなさいよ!」と

 

心の中で叫びながら、

 

彼女にはこう言いました。

 

 

「身体が、疲れて参ってるから、

 

もう少し自分を優先して大事にしてもいいんですよ。」

 

「例えば、好きなものを買って食べるとか、

 

そういうことでもいいです」

 

「休みの日はダラダラしていていいんです」

 

 

私のことばに

 

「へ!?」っていう顔をして、しばらくして

 

「すみません、すみません。ありがとうございます。」と。

 

 

f:id:comuron47:20160209211205j:plain

 

 

自分で、必要とされてないとか、

 

自分なんていなくてもいいとか、

 

自分は何もでいないとか、

 

そういうのは、

 

実際にその人にそういうことを言う周りの人のせいでもあれば、

 

それを甘んじて受けてしまう自分のせいでもあると思うのです。

 

 

 

他人に分かるように自分を大事にしなくてもいいから、

 

せめて、自分の家に帰ってきたときくらい、

 

自分を大切にしてもいいんですよ。

 

ほんと、生きてる意味がない人とか

 

いませんから。

 

 

だって、食べてるってことは

 

生きたいからでしょう。

 

本当に、ひとが意欲をなくしたら

 

食べません。

 

動きません。

 

うんちも出なくなります。

 

 

食べてるんなら、

 

自分を大事にしてください。

 

ほんと。

 

彼女は、きっと、わかってくれたと思う。 

 

 

熱く苦しいメッセージでした。 

 

おやすみなさい。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

こちらも、わたしの気持ち。 

comuron47.hatenablog.com

 

広告を非表示にする