女医とも子の診察室

内科医。日々の気づき、生きること。自分の人生に取り組もう。

頑張りの十二単。

24歳のかわいらしい女性が 

  

めまいと肩こりで外来にやってきました。 

  

  

座るそばから、 

  

なぜ肩こり、頭痛、めまいがするのか、 

 

大体わかります。 

 

 

だって、 

  

「呼吸してない」のだから。 

 

してるけど、わからないほどに、 

 

浅い呼吸です。 

 

で、肩をすぼめて 

 

申し訳なさそうにちょこんと、 

 

そこに座っているのです。 

 

 

 

彼女は”音楽療法士”の免許を持っていて、 

 

療養病棟に勤務しているそうです。 

 

そこで、 

 

スタッフ同士の人間関係がきつくて、 

 

「もっと演奏をうまくならなければならない」と 

 

肩が凝って痛くても 

 

ピアノや、バイオリンを 

 

練習しまくっている、とのことでした。 

 

 

 

音楽療法なんて効果あんの?」と 

 

同僚に言われたことが 

 

こびりついちゃったそうです。  

 

ですから、上手く演奏することが 

 

見返すことだ、と思い込んでいるのでしょう。 

 

 

 

そして、 

 

肩こりがするのを改善するために、 

 

多忙だけれど合間をぬって

 

ジムに通っていると。 

 

 

 

さらに、 

 

人間関係を改善するために、 

 

様々な本を読んでいる。 

 

 

そしてそして、 

 

風水も勉強して 

 

少しでもよい運が入ってくるように、 

 

断捨離も開始しようかと、 

 

今度は収納の本を買って読み始めたと。 

 

 

問診していて、 

 

わたしの方が想像して疲れるほど、 

 

「頑張り過ぎの十二単だな、と 

 

思いました。

 

 

 

 

 

深呼吸などすることを忘れるほど 

 

頑張ることを重ねて重ねて、 

 

とうとう、身体に異変をきたしたのでしょう。 

 

 

とっても真面目なのです。 

 

 

 

ですから、 

 

わたしは「一つずつがんばってることをやめてみましょう」

 

アドバイスしました。 

 

 

キョトンとしていました。 

 

 

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わたしの周りでも、 

 

Facebookなどを読んでいて、

  

これでもか、これでもか、と

 

次々と新しいことに着手して 

 

常に何かをがんばっている状態の中毒になっているひとが

 

結構見受けられます。 

 

 

 

「がんばることがいけない」のではなく、 

 

「終わりなく、次々とがんばりを重ね続けること」が 

 

良くないんじゃないのかな?と思うのです。

 

 

それをしていると、 

 

「元々が何のためだったのか?」 

 

「元々、何を自分がしたかったのか?」が 

 

まったく分からなくなり、 

 

右往左往して消耗し続け、 

 

ついには、無感覚、無感情、無感動になる、ということです。 

 

無感覚になるから、 

 

そんな身体になるまで 

 

がんばって努力を続けるわけですから。 

 

 

 

 

誰にでも思い当たるのではないでしょうか。 

 

 

 

その女性でいえば、 

 

自分の演奏によって、 

 

聴いている方が癒されたり、 

 

こころが豊かになったり、 

 

気持ちが楽になって身体の調子が整うことが 

 

彼女の仕事であり、 

 

彼女の喜びになるはずです。 

 

 

 

 

それが、 

 

同僚から認めてもらいたい。 

 

同じ演奏家から怒られたくない。 

 

それらの同僚との人間関係を続ける中でどうにかうまくやりたい。

 

運が良くなりさえすれば。 

 

 

 

などなど、 

 

オプションが次々と付いてしまい、 

 

本来の彼女の目的や、役割、受けとる喜びが 

 

ずれてしまったのですね。 

 

 

 

そして、それらを埋めるべく 

 

頑張りの十二単をまとってしまっていた、というわけです。 

 

 

 

とても分かりやすいですね。 

 

でも、やってる本人は 

 

まったく気がつかず、 

 

「自分はまだ努力が足らないから 

 

周りから認めてもらえない、ダメな子だ」と 

 

信じているのです。 

 

 

 

目を覚まして 

 

帰っていただきました。 

 

ジムより自然の中の散歩。 

 

肩がしびれるときは、練習より、寝ること。 

 

リラックスして演奏することこそ、 

 

患者さんたちのため。 

 

 

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自分の中心をきちんと自分の感覚で定めることの 

 

大切さです。 

 

 

 

身体やこころが疲れているときは、 

 

どこかが” 他人目線 " に合わせようとして

 

どこかに無理が生じている 

 

大切なサインです。 

 

 

 

どうぞ 

 

自分の感覚に従って行動することを 

 

怖れずに。 

 

過剰より、過少でやってみることの

 

重要性。 

 

 

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