女医とも子の診察室

内科医。日々の気づき、生きること。自分の人生に取り組もう。

治したら怒られた。

先日の外来での出来事です。 

 

70代女性が、頭痛がしてふらふらして

 

もう、座ってられないので 

 

ベッドで横になって待っていました。 

 

 

カルテをざっと遡ってみたら

 

以前にも同じように、頭痛を訴えて

 

脳の画像検査なども受けてらっしゃいました。 

 

 

診察するために、側までいきました。 

 

顔を見た途端に、わかりました。 

 

この方は、このタイプのひとだ。

 

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「すでに、ほぼ完成形になっているな」と感じました。 

 

 

眉間のシワ、人を見るめつき、口の角度、肌の色、姿勢、発する雰囲気、

 

すべてが、私が思う「生きづらいひと」です。 

 

 

 

 

正直、私は、このような方は苦手です。

 

結果がわかるからです。

 

でも、前に座っていらっしゃるので、

 

お話を聞くことにしました。

 

 

 

猫を10匹も飼っているから、

 

世話が疲れる。

 

夜12時までかかることもある。

 

パートの仕事をこの歳でがんばっているので、

 

それも、難儀である。

 

いろんなことが、不安になって、夜眠れないから

 

睡眠薬を飲んで、寝るようにしているが

 

熟睡できない。etc. 
 
 
 

様々な訴えをなさいました。

 

私は、黙って聞いていた後に、

 

こう話しました。

 

 

 

「自分で自分の首を締めてらっしゃるから

 

疲労もたまって、頭痛が起きているのだと思います」と。

 

 

 

すると、

 

「そうじゃない、なんで、そんなことがわかるのか?」と。

 

 

わたしは

 

「顔にそのようにかいてあるので、

 

○○さんが、どのような生活を送ってらっしゃるか、わかります」と。

 

そして、具体的にその女性がこのように暮らしているのでしょう?ということについて

 

お話をし、こういうところが

 

ご自身の負担になっているのですよ、と

 

お話をしていきました。

 

 

 

 

その女性は憤慨して

 

ひたすら、私が言うことについて

 

「ちがう、そうじゃない」と文句を言っていました。

 

 

 

わたしは、ビシっと言いました。

 

 

「そのように、治りたくてきているのに

 

誰の言うこともいつも聞かないから

 

そうなっているのですよ」と。

 

 

 

一瞬、その方は黙りました。

 

 

 

「まるで、先生に怒られているみたい」と。

 

 

 

「いえ、怒っているのではなく、

 

正直に、ここを改善したら治りますよ、というところを

 

教えてあげているのですよ」と。

 

 

 

「でも、こんなこと言う先生は初めて。

 

もう、やになっちゃうわ!ほんとに!」と

 

笑いながら怒るのです。

 

 

そして

 

「あら!?頭痛いの、治っちゃったわ」と。

 

 

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私は、もうその頃には疲れましたので、

 

「心配でしょうから、頭痛止めを出しておきます。

 

また、痛くなったら、それを飲んでください」と

 

その場から立ち去ろうとしました。

 

 

 

「先生、あら、もう何も言ってくれないの?」と!!

 

「もう、言うことはありません。

 

わたしも、人なので、イヤな思いをしたくありません。」と

 

立ち去りました。

 

 

 

やっぱり、顔をみたときに予想は当たったのです。

 

結果は、こうなる、とわかっていても、

 

前に座った方を治すことがわたしの役目だ、と思えば

 

イヤな思いもするのです。

 

 

 

その患者さんは、その後

 

聞こえるように私に皮肉をタラタラと言っていましたが、

 

看護師さんがうまく、お話してくれていました。

 

付き添いの女性は、患者さんのことを

 

よく、わかってらして

 

「そうね、そうね、でも、そういう風に

 

はっきりと言ってもらわないと

 

あなたは、わからないからね、

 

良かったのよ、それで。」と

 

聞こえてきました。

 

 

 

 

私は、治すために病院にいて、

 

できたら薬を使わない方向で

 

やりたいと思っています。

 

なので、

 

対話をとても重視しています。

 

視診、触診、聴診、そして、自分の勘。 

 

それらを合わせて、病気(症状)の原因を突き止め、

 

その原因に対してアプローチしたいです。

 

 

 

 

でも、この女性のように

 

「治らないほうが、自分が得をする」ひともいます。

 

意地悪でも、何でもなく、

 

この方は「頭痛がする」と言って

 

いろんな自分の言い分を、他人に聞いてもらいたい、

 

同情や、慰めが欲しいという

 

目的がそこにあるのです。

 

 

 

なので、

 

定期的に頭痛を生じて、

 

周りのひと、といっても、もう、話を聞いてもらえる人は

 

あまり、いないので、

 

病院にきて、いつも医者に訴えていたのでしょう。

 

めんどくさいな、と思う医者は

 

ただ、黙って適当に話をきき、

 

頃合いをみて、薬を処方しておしまい、でしょう。

 

でも、彼女はそのように適当に話を聞いてもらい、

 

同情や、心配をしてほしかった。

 

心がなくても優しい言葉をかけて欲しかったのですね。

 

 

 

 

わたしは、それについて

 

原因にアプローチしたところ

 

女性は

 

「この人(医者)は、わたしの欲求

 

(ダラダラ話しを聞いて慰める)を叶えてくれない。

 

言っても、ムダだ」心身が理解したのでしょう。

 

それで、結果、頭痛でいる意味がなくなったので、

 

治ってしまった。

 

 

 

患者さんといっても、

 

ですから、治りたいひと、治らないほうがいいひと、が

 

いるのは本当のことだと思います。

 

なので、私もそこの見分けをいつも意識しています。

 

 

 

ですが、

 

時には、このように、原因を突いてしまい

 

相手が望むかたちではない、方向へ

 

もっていってしまうこともあります。

 

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これは病気だけではなく、

 

人が悩んでいること、についても

 

同じように考えることができる、と思っています。

 

 

 

たとえば、

 

人間関係について悩んでいる。

 

「旦那のことが、本当にイヤなことばかり目について

 

ほんと、もうこんな生活いや!」と。

 

 

 

 

じゃあ、それを改善するために具体的に

 

• 木っ端微塵になるのを覚悟で、きちんと向き合って

 

話し合う機会をもつ。

 

• それでもダメなら、距離をとる。

 

• 別居できるようになるため、自分が稼ぎ、準備を始める。 

 

などの行動をしたら?とアドバイスをうけると

 

「いやいや、子どもが小さいし」

 

「そんなわたし、資格も何もないから」

 

「引っ越しとか、知っているひとも他にいる場所ないし」と

 

結局、悩んでいる状態を維持していたほうが

 

具体的な行動を起こさなくて済む、という

 

そういう状態がその人にとっては

 

なのですね。

 

 

 

 

「そんなことはない!!」と怒るのなら

 

具体的に、できることから解体して小さくやっていけばいいけど

 

「悩んでるの」と言っている限りは

 

何もしなくてもよくなる。

 

だって、悩んでるんだから!

 

「悩んでいるのに、どうしてそういうこと、

 

言うの?!あなたって、ほんとヒドいこと言う!!」と、

 

他人に憤慨し続けていればいいです。

 

かまってくれるひとは周りにいる限りは。

 

 

 

 

だから、「もうやだ」と言っていても

 

根っこでは「でも、この状態から動くのはいやだ」という人に対しては

 

アドバイスは不要です。

 

ただ、聞いてあげていたらいいです。

 

 

 

 

でも、聞いているひとはその人のゴミ箱ではありません。

 

人のとりとめもないグチを聞くことほど

 

疲労することはありませんね。

 

まるで、自分がトイレになって、汚物を流し込まれている気分に

 

なります。

 

本当に聞くほうは難儀です。

 

 

 

今日は、外来での間違えて治してしまった体験から

 

人の悩みに紐付けてみました。

 

 

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